屋守(おくのかみ)の選び方|中取り・直汲み・おりがらみ・荒責の違い
屋守(おくのかみ)のラベルには、「中取り」「直汲み」「おりがらみ」「荒責」といった言葉が書かれています。どれもお酒の搾り方や瓶への詰め方を表す言葉で、同じ屋守でも味わいの個性が変わります。
この記事では、屋守を扱う神田の販売店 豊島屋Rita-Shopが、4つの製法の言葉ごとに違いと屋守の商品を整理します。屋守の選び方の全体像は「屋守(おくのかみ)の選び方とおすすめ」をご覧ください。
まず知っておきたい「搾りの順番」
発酵を終えたもろみを搾ると、出てくる順番で呼び名が変わります。
- 荒走り(あらばしり)…搾り始めに出てくる部分
- 中取り(なかどり)…中間の部分
- 責め(せめ)…最後に圧をかけて搾る部分
「中取り」と「荒責」は、この順番のどこを使ったかを表す言葉です。「直汲み」は瓶への詰め方、「おりがらみ」は澱(おり)の残し方を表します。
中取りとは
中取りは、搾りの中間部分だけを瓶詰めしたものです。最も味わいのバランスがとれているとされます。屋守では、生酒の「中取り生」と火入れの「中取り火入れ」の両方があり、直汲みもした「純米中取り 直汲み生」もあります。→ 中取りとは?
直汲みとは
直汲みは、搾りたてのお酒を、できるだけ空気に触れさせずに瓶詰めしたものです。弾けるような発泡感とフレッシュさが特徴です。屋守では「純米中取り 直汲み生」と「純米 無調整生 直汲み」があります。→ 直汲みとは?
おりがらみとは
おりがらみは、搾ったお酒に、うすく澱(おり)を絡めたものです。甘旨みとフレッシュ感が出やすくなります。「純米おりがらみ生」は、パイナップルのようなみずみずしい香りに、微かな発泡感とお米の甘み。瓶の底に残るおりが雪を思わせる、冬らしい一本です。→ おりがらみとは?
荒責とは
荒責(あらぜめ)は、搾り始めの「荒走り」と搾り終わりの「責め」を合わせたもので、全国的にも非常に珍しいお酒です。「純米無調整 荒責生」は、少し甘く爽やかな香りと、すっとキレる飲み心地。ラベルの「AtoZ」は、荒走り(Arabashiri)のAと責め(Zeme)のZ、そして工程の最初と最後を表す言葉遊びです。→ 荒責(あらぜめ)とは?
製法の言葉の早見表
| 製法 | どんなお酒 | 味わいの特徴 | 屋守の商品 |
|---|---|---|---|
| 中取り | 搾りの中間部分 | バランスがよい | 中取り生/中取り火入れ/中取り直汲み生 |
| 直汲み | 空気に触れさせずに瓶詰め | 弾けるような発泡感 | 中取り直汲み生/無調整生 直汲み |
| おりがらみ | 澱をうすく絡める | 甘旨みとフレッシュ感 | おりがらみ生 |
| 荒責 | 荒走り+責め | 少し甘く爽やか、すっとキレる | 荒責生 |
どの製法から選ぶ?
当店で扱う屋守では、直汲み・おりがらみ・荒責はいずれも生酒で、出る時期が限られます。発泡感が好きなら直汲み、やわらかな甘旨みならおりがらみ、珍しい一本を試したいなら荒責、という選び方ができます。
種類が多くて迷ってしまう方には、生酒と火入れの両方がある「中取り」をおすすめしています。そのとき手に入る中取りから試していただくのがいちばん確実です。
製法別 屋守の商品
中取り
屋守 純米無調整 中取り火入れ
和梨やメロンを思わせる穏やかな香りと、しっかりとした甘さとコク。燗にすると旨みが伸びます。
720ml 2,090円(税込)/1800ml 3,938円(税込)
屋守 純米無調整 中取り生
白ブドウや青リンゴのようなみずみずしい香り。口いっぱいに広がる甘さと、心地よい酸味が続きます。
720ml 2,090円(税込)/1800ml 3,938円(税込)
直汲み
屋守 純米中取り 直汲み生
しっかりとしたガス感と、マスカットや洋ナシを思わせる果実感。爽やかな甘みが長く続きます。
720ml 2,200円(税込)/1800ml 4,125円(税込)
屋守 純米 無調整生 直汲み
搾りたてをできるだけ空気に触れさせずに瓶詰めした純米酒。弾けるような発泡感とお米の旨みです(1800mlのみ)。
1800ml 4,059円(税込)
おりがらみ
屋守 純米おりがらみ生
パイナップルのようなみずみずしい香りに、微かな発泡感とお米の甘み。瓶の底のおりが雪を思わせる、冬らしい一本です。
720ml 2,145円(税込)/1800ml 4,158円(税込)
荒責
屋守 純米無調整 荒責生
搾り始めの「荒走り」と搾り終わりの「責め」を合わせた、珍しい一本。少し甘く爽やかな香りと、すっとキレる飲み心地です。
720ml 1,958円(税込)/1800ml 3,795円(税込)
よくあるご質問
Q. 「中取り」と「直汲み」が両方付いたお酒はありますか?
A. はい。屋守には「純米中取り 直汲み生」があります。
Q. 直汲み・おりがらみ・荒責に火入れはありますか?
A. 当店で扱う屋守では、いずれも生酒のみです。火入れで製法の違いを楽しむなら、中取り火入れをお選びください。
Q. 荒責のラベルの「AtoZ」とは?
A. 荒走り(Arabashiri)のA、責め(Zeme)のZ、そしてアルファベットの最初と最後の文字を重ねた言葉遊びです。工程の両端だけを使っていることを表しています。
屋守の選び方シリーズ
- 屋守(おくのかみ)の選び方とおすすめ(全体のまとめ)
- 選び方1:生酒と火入れの違い
- 選び方2:純米と純米吟醸の違い
- 選び方3:中取り・直汲み・おりがらみ・荒責の違い(この記事)
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